危機に瀕するヴェズの漁業

with コメントはまだありません

昨年、福音館書店の雑誌「たくさんのふしぎ 3月号」で、『青い海をかけるカヌー マダガスカルのヴェズのくらし』を出版していただきました。ヴェズは、マダガスカル南西部の海岸一帯に住み、シングルアウトリガー・カヌーを使って沿岸漁業をする人たちです。

andavadoaka vezo
アンダヴァドアカの海を行くヴェズ

先日、マダガスカルの新聞を読んでいると、衝撃的な記事が目に飛び込んできました。マダガスカル政府が、中国系の企業に対して沿岸での漁業を許可し、協定に署名したというのです。この協定で、トロール船を含む30隻近い船が、魚はもとより、エビやロブスターまで根こそぎ獲ることが可能になってしまいました。これが現実となれば、カヌーを操って魚やエビ、ナマコなどを獲り、それを売って暮らしてきたヴェズの人びとの暮らしそのものが成り立たなくなる可能性があります。

詳細は、以下のサイトをご参照ください。

https://www.madagascar-tribune.com/Ressources-halieutiques-la-petite-peche-en-peril.html

https://www.capecffa.org/

操業を許可した漁場は、西海岸ばかりでなく東海岸にも及ぶようで、他の地域で漁をしている人たちにも深刻な影響を与えそうです。